SVFで使える2種類の印刷方法
SVFの出力方法には、ドライバを使ったイメージ印刷とコマンド印刷があります。
おさらいになりますが、コマンド印刷はSVFからプリンタにダイレクトに印刷指示とデータが送信されます。一方、イメージ印刷はドライバがプリンタに合わせてくれます。プリンタは受け取ったイメージをそのまま印刷してくれます。
ただ、細かなプリンタの制御はイメージ印刷では難しいので、業務で使われるような大量・高速印刷や正確な印刷制御にはコマンド印刷方式を利用いただくことをおすすめしております。
イメージ印刷の場合は、WindowsなどOSのドライバが印刷イメージを作ってくれるので、ユーザが印刷方式を意識する必要はありません。
一方でコマンド印刷は、プリンタごとに搭載されているプリンター記述言語(以下、PDL)が異なります。そのため、事前に使えるのかどうか調べなくてはいけません。
SVFがプリンタで利用するPDLがわからないと、正しい印刷ができませんでは、どうやって調べればいいのでしょうか?
SVFで使えるか環境を調べよう
まず、プリンタ本体に設定されたIPアドレスなど事前に動作環境を調べる必要があります。細かい動作環境についてはマニュアルに記載があるので、そちらをご覧ください。その上で、使おうとしているプリンタがどういったコマンドに対応しているのか?を調べる必要があります。
コマンド対応の調べ方
各プリンタメーカのホームページには、製品の詳細情報が掲載されています。製品仕様の中に、PDLの記載があります。まずは、ここを確認すれば出力の可否が判断できます。
たとえば、RICHO社のオフィス向けのレーザプリンタの情報を見てみましょう。
主な仕様には、製品に関する情報がいろいろ掲載されています。ページ中程までスクロールしてみると、出力形式(以降、PDLと記載)について記載されています。
ここに記載されているPDLであるRPCSやPostScriptなどがSVFの対応方式と一致していれば、出力できます。SVFがサポートする主要なPDLを列挙する以下になります。
- Adobe PostScript
- Canon LIPS3
- Canon LIPS4
- DotPrinter
- EPSON ESC/Page
- FUJI XEROX ART4
- FUJI XEROX DP Series
- FUJITSU VSP
- Hewlett-Packard PCL5
- Hitachi Prinfina MANAGER ESCP
- Hitachi Prinfina MANAGER PS
- KYOCERA PRESCRIBE
- NEC NPDL2
- RICOH RPCS
- RICOH RPDL2
- UNISYS JPP
こういったPDLの表記方法は、各メーカごとに違います。たとえば、メーカ数社を見ても、以下のような名称の違いが見られます。
- リコー:ページ記述言語
- 富士ゼロックス:ページ記述言語
- キャノン:ページ記述言語
- エプソン:コントロールコード体系
- hp:プリンター言語
そのためPDLを確認するときに、表記をよく注意しなくてはいけません。
また、表記がよく似ているものの互換性がないPDLや表記が違っても互換性があるPDLなども見られます。この点について、弊社サイトでもまとめておりますので、こちらが参考になります。
エミュレーションにも気をつけよう
また、調べてみると気づくかもしれませんが、各メーカのサイトをよく見ると、PDL以外にも”エミュレーション”にも注意が必要です。エミュレーションとは、あるシステムの動作を他のシステムで模擬的に動作させるものです。
たとえば、富士ゼロックスの製品サイトを見てみましょう。
「ページ記述言語」には、「ART EX」と記載されています。SVFでは使えないように見えます。しかし、スクロールしていくと「エミュレーション(標準)」という項目で「ART4」が記載されています。
この場合では、コマンドを受けたプリンタが、自動でモードを切り替えてくれるのです。そのため、「ART4」を使うことでコマンド印刷ができます。
プリンタ仕様を確認しても分からない場合は、プリンタメーカまでお問合せいたださい。また弊社コーポレートサイトでは、検証済みプリンタの情報も公開しております。ぜひご活用ください。