Windows上のアプリケーションから印刷をする場合は、Windowsの標準またはプリンターメーカーサイトからプリンタードライバーをダウンロードして、インストールとプリンターの追加が必要なのは皆さんご存知ですよね。
管理者にとっては、プリンタードライバーはプリンターメーカーやOS、機種により異なるため、ドライバーのインストールやプリンターの作成、管理が大変だという悩みがあると思います。
業務アプリなど共通利用を目的としたプリンターもあれば、クライアントアプリケーションで個別に管理する拡張機能を持つプリンターなど、数十、数百となると登録だけでもかなりの労力になってしまいます。
特に、単純に印刷するだけではなく印刷を制御(両面印刷や給紙トレイ指定など)するとなると、もっと大変なことになります。
プリンタを制御するには?
プリンターには多くの機能があり、その細かな機能を利用するためには、印刷時にプリンターに対してコマンド(設定値)を送る必要があります。
普段、WordやExcelなどで印刷をする時、プリンタードライバーの印刷設定画面で両面、部数、ステープルなどの設定を手作業で行っていると思います。
しかし、自動印刷させるには、細かな制御毎に設定したプリンタードライバーを複数登録して、利用用途ごとに論理プリンターを分けるという運用を強いられます。
詳しい方であればご存知かもしれませんが、Windows GDIで印刷制御の指示を行うことができます。ただしこれはプリンタードライバー側でどんな実装がされているかにも関わってきます。
したがって、うまく動作しない場合もありますので、印刷制御ごとにプリンタードライバーの基本設定を変更して、論理プリンターを分けることになります。
印刷の種類や量、用紙の大きさや厚さなどが複数種類ある場合は、更に論理プリンターが増えてしまいます。これはとても大変ですよね。。。
SVFでは、プリンターコマンドをWindowsドライバーを介さず、直接プリンターと会話することができるため、1つのプリンターで色々な印刷制御ができるのです。
SVFがコマンド出力に対応しているプリンターであれば、Windowsドライバー問題に悩まされることなく、きめ細やかな印刷制御を行うことができるようになります。
SVFのプリンター機能の特長は?
SVFは、ほとんどの国内メーカーのページ記述言語(=プリンターをコントロールする言語:以下、PDL)をカバーしており、Windowsドライバーを利用しない仕組みになっているため、LinuxやUNIXで構築された基幹システムからの印刷もサポートされており、より高い信頼を実現しているのです。
SVFの印刷の仕組みについては、以下の記事を確認してみてください。
SVFが対応しているプリンターについては、以下の記事を確認してみてください。
SVFで出来るプリンター制御とは?
SVFからコマンド印刷をすると、プリンタごとの詳細な機能まで制御できると紹介しました。では具体的にどのように制御するのでしょう。
業務アプリケーションから、プリンタを制御する代表的なものとしては以下のようなものがあります。
・両面印刷したい
・指定の給紙トレイの用紙で印刷したい
・ステープル(ホチキス止め)したい
・複数部数の印刷をしたい
・排紙先トレイを指定したい
プリンタ制御の指定は、様式ファイル単位や印刷時に関数で指定して変更することができます。いくつか例を見てみましょう!
様式ファイルでの設定例
プログラムに関数を指定する場合(例:Java)
UniversalConnect/XでCSVファイル内に関数を指定する場合
SVFではきめ細やかなプリンターの制御が可能!
メーカーが異なれば、機能や設定も異なります。SVFは、プリンターメーカーに依存しないマルチベンダーですので、それぞれのプリンタメーカーの設定に依存してしまう設定値についても細かく変更することができます。
たとえば、給紙トレイについて
トレイ1が〇〇社プリンターではB4、××社プリンターではB5
トレイ2が〇〇社プリンターではA4、××社プリンターではB4
に割当たっている場合、B4で印刷したい場合に,
〇〇社プリンターでは、「VrSetTray=1」、××社プリンターでは、「VrSetTray=2」を設定しなければいけません。
同じサイズ(B4)の用紙で印刷したい場合でも、このようにプリンターメーカーによって設定が違ってしまっては、出力先ごとに設定を変える必要がでてきます。
そんな時は、SVFの環境設定でプリンタ毎のトレイ番号を変更しておくことで、プログラム側を変更することなく違うメーカーのプリンタから同じ給紙トレイから印刷することができるようになっています。
SVF環境設定画面の例(給紙トレイ)
プリンターによってトレイ番号を変えたい場合、割り当てるトレイ番号を変更することができます。
また、トレイ番号やステープル番号などは、プリンター機種によって異なりますので、プリンター機種別設定を確認しながら、必要に応じて変更をお願いします。また、同じメーカーであってもプリンタの機種によって異なりますので、注意が必要です。
プリンター制御の優先度
SVFでは、様式ファイルで設定した印刷制御が初期値になっていますが、Universal Connect/Xやプログラムで実行する際に、関数で設定を変更すると変更された設定が優先されます。
いかがでしたでしょうか?
SVFは、レポートを簡単かつ柔軟に作成するだけでなく、プリンタの機能を最大限活用できるように出力の細かな部分にまでこだわった帳票ツールです。
例えば、業務アプリケーションから出力された紙を人手で仕分けしてホチキス止めをしている場合、間にトレイ指定で色紙を入れたり、排紙トレイを分けることで、仕分けを容易にしたりするなどで、プリンターの制御機能を活用することで、作業の効率化につなげることができます。
各社のプリンタ資源を有効活用できるような機能をSVFは沢山持っていますので、是非試してみてください!