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Dr.Sumには「ディストリビューター」と呼ばれる機能があります。ディストリビューター機能を使うことで、インポートする先のテーブルを動的に切り替えることが出来ます!
※ ディストリビューター機能の利用にはマルチビューオプションが必要です。
使う目的としては3点挙げられます。
・テーブル上限を超えた分析が可能
Dr.Sumにはライセンスによって1テーブルあたりの上限があります。上限を超える件数もディストリビューター機能を使うことで売上など同一の情報を持ったテーブルを分割してデータを保持し、マルチビュー機能であたかも1つのテーブルのように扱って分析を行うことが出来ます。
Dr.Sum内のテーブルを縦に結合したい!【マルチビュー】 |
・レスポンスの向上
年毎にテーブルを分ける場合は、データを分割することで処理する件数を全データから集計対象のみに減らせるためレスポンスの向上を図ることが出来ます。例えば会社のポリシー上、10年分のデータを保持する必要がある一方、集計したいのは直近1年分で良い場合、毎回10年分のデータから集計すると大変です。1年毎にテーブルを分けておくと、集計する件数も1年分となりレスポンスの向上が見込めます。ただし、10年分全てを集計したい際は分割したテーブルを毎度結合する形になるため、1つのテーブルに保持している場合よりレスポンスが悪化する可能性があります。集計したい件数に合わせてディストリビューターの利用を検討してみてくださいね。
・セキュリティ管理のし易さ
部門毎にテーブルを分ける場合は、特定の条件でテーブルを分けておくことで、意図しないユーザーにデータを閲覧されることを避けることができます。例えば関東営業部は関東テーブルのみ、関西営業部は関西テーブルのみ閲覧可能という設定をすることでセキュリティ上の管理が簡単になります。Dr.Sumでは環境変数を使うことで上記のような設定は可能ですが、テーブルを分けることでより容易な管理が可能です。
ユーザーごとに閲覧可能なデータを制御しよう! |
ディストリビューター機能には「順序型ディストリビューター」と「条件型ディストリビューター」の2種類があります。
順序型ディストリビューターはテーブル毎に件数上限を決めて、上限を越えるごとに別のテーブルにインポートする方法です。条件型ディストリビューターは特定の項目に対して条件ごとにテーブルを振り分けてインポートする方法です。本記事では順序型ディストリビューターの設定方法についてご紹介します。
予め、インポート先のテーブルを作成しておきます。
[ディストリビューター]メニューをクリック→右クリック→[新規作成]-[順序型]をクリック
インポート先のテーブルを選んでいきます。「名前」欄にディストリビューターの名前を入力し、右クリック→[テーブルの追加]をクリック。接続先サーバー、データベースの選択、テーブルを選択します。
画像のように、デフォルトでは1テーブルあたり2,000万件が上限としてテーブルを切り替える設定になっています。
上限を変更するには、対象のテーブルを右クリック→[プロパティ]をクリックします。[データの上限]の数値を変更して、上限を変更可能です。
チェックマークを起点に下へ順にインポートされます。今回はテーブルA, B, Cそれぞれのテーブル上限を20,000件として設定しました。チェックマークの位置は右クリック→[ポジションの設定]から変更出来ます。
このディストリビューターを対象に、今回は55,000件のデータをインポートしてみます。
ディストリビューターの上で右クリック→[インポート]をクリックします。
仮想テーブルを選択して、[実行]をクリックします。
仮想テーブルについてはこちらをご参照ください。また、他の記事でも仮想テーブルについて紹介しています。
VTB Creatorによる仮想テーブルの作成 |
【手動で取り込み】データベースにCSVデータをインポートしよう~CSV手動編~ |
インポートが完了したら、各テーブル内を確認してみましょう。
各テーブルの上限を20,000件として、55,000件をインポートしました。
テーブルA, テーブルBには20,000件、テーブルCには残りの5,000件がインポートされていますね!
本記事では「ディストリビューター」という件数や条件によってインポート先のテーブルを切り替える機能について取り上げ、中でも件数ごとにテーブルを切り替える「順序型ディストリビューター」について紹介しました。便利な機能なため運用方法を鑑みつつご利用いただければと思います!
一方で、条件毎にテーブルを切り替える「条件型ディストリビューター」という機能があります。そちらは別の記事で紹介したいと思います。
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