「BoxとinvoiceAgentは同じストレージサービスなのに併用する意味とは?」
「BoxとinvoiceAgentの連携って何ができるの?」
と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
当記事では、「BoxとinvoiceAgentを連携することで実現できること」について解説をします。ぜひ最後までお読みください。
同じストレージサービスを共存させる意味
そもそも、同じストレージサービスであるBoxとinvoiceAgentをどちらも利用する必要性はないのでは?と疑問に思う方も多いでしょう。その疑問はもっともです。しかし、世界最大規模のオンラインストレージサービスであるBoxでの実現が難しいことを補完する意味合いで、invoiceAgentと併用する事例があります。
例えば、Boxは以下の実現が苦手であると感じる企業が多いのではないでしょうか。
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- 各国の税制など法律へ個別対応
- 文書のデータ化など保管以外のニーズ対応
- 特定の業務に特化した機能利用 など
このようなBoxが得意とする“文書の保管“以外を補完する意味でinvoiceAgentと併用する場合があるのです。
BoxとinvoiceAgentを連携することで実現できること
BoxとinvoiceAgentを連携することで以下4つの使い方をできます。
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- Box上の文書をinvoiceAgentに連携する。
- invoiceAgentに連携したBox上の文書を特定のルールでフォルダー振り分けする。
- invoiceAgent上の文書に紐づくプロパティ情報をBoxに連携する。
- invoiceAgentに連携したBox上の文書を相手方に配信する。
4つの使い方を駆使することでBoxとinvoiceAgent上の双方のファイルを流通させ、各企業が抱えるニーズの実現を期待できます。例えば、invoiceAgentに連携した文書を自動的に振り分ける、invoiceAgentからBoxへプロパティ情報を連携するなどです。
では、具体的に何ができるのか、Boxと併用する意味はどこにあるのか説明します。
Box上の文書をinvoiceAgentに連携する。
Box上の文書をinvoiceAgentに連携することで例えば、電子帳簿保存法への対応ができます。Box上でも電子帳簿保存法対応はできますが、電子帳簿保存法 電子取引要件における真実性要件を満たすためには、以下いずれかの方法を取ることになります。
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- 訂正削除が考慮されたシステムとしての利用
- 訂正削除の防止に関する事務処理規程の作成
いずれもタイムスタンプの付与と比較すると業務負荷が高いため、invoiceAgentと併用されることがあるのです。
Box上で電子帳簿保存法対応しようと考えると業務負荷が高い
訂正削除が考慮されたシステムとしてBoxを利用する場合、メール添付された文書など、一度ダウンロードしてBox上に保存する文書については、真実性の確保ができません。
なぜなら、ダウンロードしてから、別のファイルをBoxに保存できる余地があることから、電子取引の2つの工程「授受・保存」のうち、授受の考慮ができていないからです。(参照:電子帳簿保存法 一問一答 問4 )
したがって、文書の授受方法によって、真実性要件への対応方針が変わるので、現場における電子帳簿保存法対応への負荷が増えてしまう点に課題があります。また、事務処理規程の作成によって、真実性を確保するにしても、事務処理規程上に記載した訂正削除の際の運用ルールは守らなければなりません。
例えば、請求書等を保存した後に誤りが見つかり訂正する場合、皆さんはこのような厳格な処理をしているでしょうか? 毎回、上長に申請し承認を得て、また作業後に報告書を提出して保存する…。想像してみるとかなり厳しい運用です。(参照:電子帳簿保存法 一問一答 問28 )
したがって、事務処理規程によって真実性の確保をすることもできますが、こちらも運用負荷が高い点に課題があるのです。
invoiceAgentであれば運用負荷少なく電子帳簿保存法対応ができる
この点、Box上の監視フォルダー以下に格納されたフォルダー・ファイルをinvoiceAgentに連携し、invoiceAgentで電子帳簿保存法へ対応するとスマートに実現できます。
invoiceAgentでは、タイムスタンプの付与ができますので、他真実性の確保手段と比較して業務負荷少なく対応ができます。このような背景があり、電子帳簿保存法対応のためにBoxとinvoiceAgentを併用することがあるのです。
invoiceAgentに連携したBox上の文書を特定のルールでフォルダー振り分けする。
ストレージサービスでは、ファイルをフォルダーに入れて管理しますが、このフォルダーをどのような階層構造にするのかは、文書管理において非常に悩ましい問題です。
階層を上手く構築できれば、ユーザの操作性は高まるのですが、ユーザによって理想的なフォルダー階層は異なるため、全員が納得するひとつのフォルダー階層に仕立てる事はほぼ不可能と言って良いでしょう。
では、どうすれば良いのか?
例えば、現場担当者であれば社内施策用フォルダー、取引先用フォルダーなど、自身の業務を効率化する視点でフォルダー構成を検討するでしょう。
一方で国税調査対応であれば、監査対象の文書を“整然とした形式及び明瞭な状態”で文書を特定する必要があるため、監査用のフォルダー構成が必要になります。例えば、年度別、月別、文書別などのフォルダー構成にするとよいです。
つまり、現場担当者と国税調査官向けのフォルダー構成を別環境で管理したいというニーズが出てきます。この点、invoiceAgentに連携したBox上の文書を特定のルールで自動フォルダー振り分けできます。例えば文書に紐づく以下の情報を利用して振り分けが可能です。
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- ファイル名(取引先名_取引年月日_取引金額.pdf)を利用して年度別取引先別に自動振り分けする。
- ファイル内のプロパティ(取引先名、取引年月日など)を利用して、年度別、月別に自動振り分けする。 等
つまり、BoxとinvoiceAgentを連携することにより、別環境で文書を管理できるだけでなく、自動で国税調査向けのフォルダー構成を組成できます。効率的に文書管理できるため、BoxとinvoiceAgentを併用することがあるのです。
invoiceAgent上の文書に紐づくプロパティ情報をBoxに連携する。
Boxは文書保管に優れたシンプルかつ強力なサービスです。逆にいえば、文書保管以外の使い方はあまりできないと考える企業様も多いのではないでしょうか。
つまり、法令要件への対応の他にも、保存した文書をデータ化して活用したいニーズへの対応等がある場合には他アプリケーションとの連携により対応をする必要があるのです。
例えば、Box上に保管した領収書や請求書情報をデータ化してメタデータとして検索したい、請求書情報をデータ化して会計システムにデータ連携したいなどのニーズを満たすために他アプリケーションとの連携を検討される企業様がいます。
この点、invoiceAgent上ではAI OCRを活用することで文書上の文字をデータ化し、検索可能な状態で、Box上の取込用フォルダー以下に連携ができますので、Box上での領収書や請求情報などの検索ができるようになります。
また、invoiceAgentはsalesforceなど外部アプリケーションとの連携アダプターやWebAPIを豊富に用意しています。つまり、文書のデータ化さえしてしまえば、invoiceAgentを利用することで他システムへのデータ連携も容易にできるのです。
invoiceAgentに連携したBox上の文書を相手方に配信する。
文書の保管に留まらず、文書活用を目指す企業が多数います。文書活用を目指す中で、電子帳簿保存法対応などの文書保管対応の次に目指しやすいのが、帳票のWeb配信です。invoiceAgentではオプション機能としてWeb配信機能を有していますので、文書管理の次を見据えた企業のニーズに応えることができます。
※invoiceAgent 文書管理で扱うデータのうち、アーカイブファイルの保存先としてクラウドサービス「Box」を指定した場合には、invoiceAgent電子取引等を利用したWeb配信がご利用できません。
まとめ BoxとinvoiceAgent連携を検討してみては?
Boxは世界最大のストレージサービスとはいえ、各国の税制など法律へ個別対応、文書のデータ化など保管以外のニーズ対応 、特定の業務に特化した機能利用などについては、対応が難しいと感じる企業様が多いようです。
このような背景がありinvoiceAgentとBoxは併用されることがあります。上記で紹介したBoxとinvoiceAgentが併用されたニーズは一部のみであると考えています。皆様の企業で併用するとすれば、どのようなニーズがありそうでしょうか。ぜひ共有いただけますと幸いです。
invoiceAgent文書管理を未導入の場合、以下よりお問い合わせをお願いします。