MotionBoard Cloudには「データストレージ」と呼ばれる組み込みのデータベースがあります。データストレージの機能を利用することで、ある時点のデータをスナップショットとして蓄積し、高速で集計 することが可能です。例えばMotionBoard Cloud上にアップロードしたExcelやCSVを蓄積し1つのファイルでは難しい時系列の推移を確認したり、 そのままのExcelやCSVデータソースでは使用できない関数を使った分析 が可能です。
データストレージがついているのはMotionBoard Cloudのみ です。オンプレミス版MotionBoardではスナップショットの保存先として指定できるデータベースの設定が別途必要です。
スナップショットには今回紹介する明細のスナップショット以外にも、世代間で差分比較できる差分比較のスナップショットや集計した後の結果を保存する集計結果のスナップショットなどがあります。
詳細は以下のマニュアルを御覧ください。
事前準備
今回は共有CSVとして11月と12月の売上データをそれぞれ同ファイル名でアップロード後スナップショットを1回ずつ合計2回とり、データストレージに蓄積することで売上の推移を分析できるように設定していきます。
売上データ.csv(11月分のデータ)のダウンロード
ボードメニューの[ 管理 ]-[ ボード編集 ]を選択し編集メニューに変更後、[管理 ]-[共有アイテム管理 ]-[CSV/Excel]タブを開き、[アップロード]ボタンからCSVをアップロードします。
このとき今後もアップロードしたファイルを上書きしスナップショットをとるため汎用的なファイル名 にすることを推奨いたします。
また、今回は手動で共有フォルダにCSVを配置しましたが、MotionBoard Agentの利用で自動でアップロードしたり、CSVの場合作成したデータストレージのテーブルに直接アップロードも可能です。
MotionBoard Agentの概要や設定方法は以下の記事をご参照ください。
データストレージの設定
データストレージにテーブルを新規作成する
[管理]-[格納データ管理]-[データストレージ管理]-[明細 ]タブで[新規作成 ]ボタンをクリックします。
[ データソース選択 ]画面で[ 接続先 ]を「text」に切り替え、事前準備でアップロードしたCSVを選択し[OK ]ボタンをクリックします。[データストレージ テーブル設定 ]画面の[テーブル項目]でスナップショットのテーブルで使う項目を取捨選択、[項目一覧]の鉛筆アイコンで項目名やデータ型を変更し[OK]ボタンをクリックします。
[データストレージ詳細設定(明細)]画面でデータストレージ名、実行ユーザー、最大履歴数、スケジュールを設定し[OK]ボタンをクリックします。
データストレージ名:テーブルの名前を設定します。
最大履歴数:スナップショットを蓄積する回数を指定します。1に設定すると履歴を1回分しか持たないため洗い替えと同様の動きになります。10と設定すると11回目のスナップショットをとったときは最初の履歴が削除された上で新しく履歴を追加します。
スケジュール:スナップショットをとる頻度や日時を設定します。
スナップショットをとる
本来は[データストレージ詳細設定(明細)]画面のスケジュールで設定したタイミングでスナップショットが自動でとられますが 、今回は手動でタスクを2回実行し作成したテーブルにスナップショットをとってデータを蓄積してみます。
[データストレージ管理]画面の作成したテーブルの[タスク実行]ボタン(下図①)をクリックします。タスクが完了したタイミングで右上の[リロード]ボタン(下図②)を押すと[履歴数]と[スナップショット総レコード数]が変わったことを確認できます。※しばらく時間が経っても履歴数が変わらない場合、[タスク実行]ボタンの右にある[実行履歴]ボタンでタスクの[ステータス]を確認し必要に応じて設定内容を見直してください。
続いて、12月の売上データを事前準備と同じフォルダに同名のCSVファイルでアップロードし上書きした後、再度作成したテーブルのタスクを実行します。作成したテーブルは接続名「DataStorage」を選択するとチャートや明細表のデータソースとして利用ができます。
売上データ.csv(12月分のデータ)のダウンロード
サンプルデータを使う場合はファイル名を「売上データ12月.csv」から「売上データ.csv」に変更 し上書きアップロードしてください。
さいごに
いかがでしたか?今回の設定はCSVでしたが、Salesforceデータのスナップショットをとり案件データの推移などを可視化することも可能(※Salesforceのデータを参照するにはMotionBoard Cloud for Salesforceの契約が必要 )です。データストレージにデータを格納することで使える関数も増え分析の幅もグッと広がります!以下の記事で関数についても紹介しているので参考にしてみてください。またデータストレージはあくまで組み込みの簡易データベースなので、データの種類や件数が増え管理が煩雑になった場合はぜひ高速集計が得意なDr.Sum Cloudの導入も検討してみてくださいね。