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買い手が支払通知書を発行し、売り手に送付、売り手の確認がとれたら、支払いをする、というような取引があります。 この時、取引の証拠としての適格請求書になるのが、買い手側が発行する「支払通知書」です。

当記事ではインボイス制度の要件を満たした「支払通知書」とは何か、SVFで「支払通知書」を作成する際のポイントを解説します。

請求レス取引と支払通知書を適格請求書にする意味

請求支払いの取引において、商品やサービスを提供した側(売り手)が請求書を発行して、商品やサービスを購入した側(買い手)に送付し、支払いをしてもらうというのが、皆さんもよく知っている取引の流れだと思います。


一方、請求支払いの取引において、請求レス取引というものはどういったものかと言いますと、買い手が支払通知書を発行し、売り手に送付、売り手の確認がとれたら、支払いをするという流れになります。


これは、支払通知書を買い手が発行することで、売手側の請求書作成と送付にかかる手間の削減だけでなく、買手側にとっても、受領した請求書の確認にかかる手間を減らすことができます。

そして、この時、取引の証拠としての適格請求書になるのが、買い手側が発行する「支払通知書」となります。ちなみに、仕入税額控除を受けるのは、買い手側なので、支払通知書は、発行した買い手が適正に保存する必要があります。

 

支払通知書を適格請求書にする際のポイント

支払通知書を適格請求書とする際のポイントは以下の3つです。

  1.  適格請求書に必要な項目を全て支払通知書に記載が必要
  2.  適格請求書に記載する適格請求書発行事業者登録番号は売り手のも
  3.  売り手側での内容確認手段を事前に確認

では、各ポイントについて解説していきます。

適格請求書に必要な項目を全て支払通知書に記載が必要

支払通知書をもって仕入税額控除を受ける際には、適格請求書に記載が必要な情報を、支払通知書に入れる必要があります。適格請求書に必要な項目は以下になります。

① 買手の名称
② 取引年月日
③ 取引内容(軽減税率の対象である旨)
④ 適用税率
⑤ 税率毎の合計額(税込 又は 税抜)
税率毎の消費税額
売手の名称 及び 売手の適格請求書発行事業者登録番号

もちろん、上記項目は支払通知書に全て記載するだけでなく、他の文書と組わせて記載を満たす方法でもOKです。

適格請求書に記載する適格請求書発行事業者登録番号は売り手

送付請求書の場合、発行側が売り手になるので、自社の適格請求書発行事業者登録番号を記載するのですが、支払通知書は、発行側が買い手になります。そのため、支払通知書に記載する適格請求書発行事業者登録番号は支払通知書の送り先である取引先の登録番号を記載する必要があります。

売り手側での内容確認手段を事前に確認

支払通知書など買い手側が発行する適格請求書で、買い手側が仕入税額控除の適用を受けるためには、相手方の確認を受ける必要があります(消法30⑨三、基通11-6-6)。売手側に確認を受ける方法として、代表的な方法は以下の通りです。

  1. 支払通知書の内容を、通信回線で取引先のPCに出力し、取引先が確認した旨の返信を受けた上で、自己の端末機から出力します。
  2. 支払通知書の電子データをインターネットや電子メールなどで取引先へ送付し、取引先から送付したデータを確認した旨の通知等を受けます。
  3. 支払通知書の写しを取引先に書面交付、または電子データを相手方に提供して一定期間内に誤りのある旨の連絡がない場合には記載内容のとおり確認があったものとする基本契約等を締結する。

    また、支払通知書自体に「送付後一定期間内に誤りのある旨の連絡がない場合には記載内容のとおり確認があったものとする」旨の通知文書等を添付して取引先に提供して了承を得る方法でもよい点がポイントです。

    支払通知書の記載事項が取引先に提示され、取引先で確認されていることが明らかであれば、相手方の確認を受けたとみなされています。

支払通知書を適格請求書として作成する際のポイント

 ポイントは以下3点です。

適格請求書発行事業者番号はなるべく大きくしよう

支払通知書を受領した請求側(売手側)は、支払通知書上の適格請求書発行事業者番号が自社の登録番号であるかどうかを確認します。また、控えを保存する自社でも仕入税額控除が可能な事業者であるか確認する際に番号の確認が必要です。確認者が確認しやすいように、適格請求書発行事業者番号はなるべく大きく記載しましょう。

適格請求書としての確認項目はなるべく近くに配置しよう

支払通知書を受領した請求側(売手側)は、適格請求書に求められる記載要件を満たしているか確認をします。この時、記載要件である項目が書類上に散らばっていると、確認作業が大変です。適格請求書として必要な確認項目はなるべく近くに配置するようにしましょう。

SVF検索フィールドの設定をしよう

取引先、または自社の文書管理に、弊社のinvocieAgent(旧SPA)を使用している可能性がある場合は、取引日付・取引金額・取引先名(適格請求書発行事業者名)・適格請求書発行者登録番号のフィールドには、SVF検索フィールド設定をすることをお勧めします。

SVF検索フィールドを設定することにより、SVFで作成したPDF内のデータをinvoiceAgentが直接読み取り、自動的にカスタムプロパティに登録し、検索や文書仕分けに活用することが可能となります。設定手順と各フィールドの設定例を以下にご案内します。

手順①:SVFX-Designerで設定

フィールドに検索フィールドを設定する

■各フィールドの設定例:

SVFフィールド名

検索フィールド名

データ型

備考

請求書発行日

取引日付

文字型

仕分等に利用可能なため文字型を指定

請求金額合計

取引金額

数値型

 

取引先名

取引先名(受領側)

文字型

適格請求書発行事業者名

発行側(買い手)が電帳法対応する場合の取引先名

自社名

取引先名(発行側)

文字型

受領側(売り手)が電帳法対応する場合の取引先名

適格請求書発行事業者登録番号

適格請求書発行者登録番号

文字型

 

手順②:SVF実行部で設定

環境設定画面のPDF機種設定で[検索フィールドの付加]項目を[付加する] に設定する。


手順③:invoiceAgentで設定

文書定義設定と処理定義設定で、PDF内のSVF検索フィールドとinvoiceAgent上のカスタムプロパティの紐づけ設定をする。※invoiceAgent での設定方法については、invoiceAgent製品ガイドの、以下の項目を参照ください。

サンプル帳票ダウンロード

支払い通知書のサンプル帳票を作成しています。以下よりダウンロードし仕入明細書作成の際の参考帳票にしていただけますと幸いです。

※ダウンロードボタンをクリックするとzip形式でダウンロードいただけます。解凍してご確認ください。
※本記事の情報は、2023年09月28日現在のものです。
※利用バージョン SVFX designer v9.2.2

 

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